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神輿解説 第九回 東京都中央区月島 月島四之部町会(佃島 住吉神社大祭)

  平成30年(2018)8月14日 記

 今年は3年の一度の大祭で、住吉神社の八角神輿が渡御した。

8月5日に神社を発輿した神輿が台船に乗り船渡御をして、佃島内を渡御し月島を渡り御旅所へ赴く。御旅所より神輿はトラックに乗せられて晴海町会渡御に向かった。神輿は再びこの付近に戻ってくるようだが、私は二号地方面へ戻る。二号地の町会神輿を観ながらゆっくり佃方面に行く。月島に入ると四之部の神酒所がみえた。40年程前を思い出し神輿を追う。朱引図を確かめ懐かしい神輿を見つけた。この神輿とは昭和52(1977)年の大祭の年で初めて出会った。

 神酒所に飾られている時は、神輿の前に作人立札が出ている。余談だが作人札を最近は神輿本体の井垣に結わえているが、これは東京周辺にあるだけで全国には見たことがない。たぶん山車には作人札がつけられるので本社神輿には不要なものと思えるが、駒札も同様である。

 その作人立札には有名な神輿店の名前が書いてあったが信じられなかった。疑問は町会の役員さんにお尋ねすると簡単に解決した。有名な神輿店で製作された神輿ではなく関西で修業された方のようで、千葉県の大原の出のようである。この時は残念ながら名前までは至らなかったが満喫した日であった。

 どのような疑問から始まったかと言うと大鳥すなわち鳳凰である。大鳥の尾羽は関西風の下より上に迫出し、鳥の胸は美しいカーブを描く。鳥の足の位置は後方に置かれバランスの良い仕上げである。尾羽は別としてその他は江戸・明治・大正時代に平板より叩きだされた鳳凰と同様の意匠である。大鳥の羽根は屋蓋寸と同じとか、前立てを付けて豪華に見せるより私は月島四之部の神輿のように簡素なようで実は職人芸を後世に伝えた作品とそれを理解した睦会の方々に感謝したい。

 余談ながら尾羽が月島四之部町会神輿と同様に関西風の神輿が赤坂日枝神社の九段四丁目町会神輿にも残されている。小田原にも同様の大鳥があったが私の知るところ普通の鳳凰に取り換えられた。

付け替えや改造される前に出来る限り現実の姿の素晴らしさを伝えていきたいと思う昨今です。

 

 住吉神社 大祭   8月上旬の土・日・月曜日

佃、月島周辺には高層マンションが立ち並び大きく様変わりした。月島には区画整理があるのか各所にポスター目が付いた。

何年か先にはどのような景観が神輿を迎えるのだろうか?

大鳥を正面から観た時、鳥胴部と羽根のバランスが美しい。

大鳥を横向きに観た時、曲線の美しさが際立っている。

水があちら、こちらからドンドンかけられる。

これが佃の祭りの醍醐味である。

作人立札が神輿製作の由来を語ってくれる。

足の位置が絶妙に良く関西風の尾羽が強調される意匠。