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神輿解説 第十二回 日吉大社西本宮ご鎮座1350年  平成30年(2018)10月18日 記

 本年は西本宮がご鎮座1350年にあたり、大宮(現西本宮)神輿[重文]が戸帳や扁額がつけられて完全装備されている。

 現在日吉大社では神輿保存のため常時開扉されていない。これは当然のことで湿気などは金属や木地に及ぼす影響は大きく神輿本体には良くない。

 日吉大社所蔵の七社神輿は私が40数年全国の神輿を観ているが、私はこの神輿に魅了され続けている。

神輿は重要文化財に指定され重要美術品などと美称されているが、七社の戸帳は各神輿とも異なり、その美は鉾・山や曳山を彩る幕(見送幕など)に引けを取らないもので、この神輿の造立された経緯が物語る。

神輿はこの神輿までは禁裏で造立するのが常であって、最高の木地師や錺師などの大仏師集団の手で造られた。その特徴として例えば屋蓋流れは七社とも異なる。

 例えこの神輿が国指定の重要文化財でなくても、神輿そのものの価値は変わらない。

 一度ゆっくりとご覧頂きたい。竜の目には玉眼が入り、織物の竜にも金糸で彩られ目が縫い込まれるなど通常の神輿と全く違う光景に出会えると思える。

 

 

【拝観の注意点】

 この神輿を拝観するためには、常時開扉していないので前もって日吉大社に連絡をして予定を入れてほしい。当日特別開扉して頂くので特別鑑賞代及びご案内代として志納してほしい。この時運が良い人は神輿に精通している神職さんに当たればいろいろなお話が伺えると思われる。拝観後おそらく満足になると思います。(神輿に興味のある方向けです)

​     滋賀県大津市坂本5丁目    TEL077-578-0009 日吉大社

日吉大社 西本宮ご鎮座1350年 大宮重文神輿 絵葉書

日吉大社。右は大宮(現西本宮)神輿、

左は十禅師(現樹下宮)神輿

日吉大社 西本宮ご鎮座1350年 大宮神輿重文 絵はがき

日吉大社 大宮神輿。

※平成30年11月10日 日吉大社にて西本宮御鎮座1350年記念奉祝祭が行われました。

 その際、上記の画像を使用して作成された2枚の絵葉書が記念品として配られました。

 一般でもご購入可能になっておりますので、価格及び送料等は日吉大社にお問い合わせください。

​ 日吉大社 → 公式サイト  TEL:077-578-0009

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